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アーティストなら知っておきたい8つのこと2/8

 前回は、支持体と描画材について書きました。内容は、デッサンにとって「何を描くか」と言うことも大事だけど、「どのように描くか」と言うことも同じように大事だよって話でした。ロバート・ライマンって人も、「何を描くかではなく、どのように描くかが常に重要」って言ってましたしね。まあ、あの巨匠の場合は何を描くかもクソも無いような絵ですが・・・


 さて、今回ですが、「構成」について書いてみようと思います。これはなかなか説明が難しい。目の前に対象の絵があれば、その絵がどのように構成的に優れているの書けるんですが、言葉だけでは・・・ うーん。

 いずれにしても、構成とは、鑑賞者に制作者の意図や想いを伝えるため、または伝えやすくする為のものです。写真だって一緒。平面作品はみんなそうです。では、デッサンを描く場合にどんなことに注意して構図を決めていけばよいのでしょうか。


 それは、モチーフの何に注目して描いているのか、もっといえば、対象の何に感動しているのか?と言うこと、その内容によって自ずと構図は決まってきます。例えば、石膏像のアグリッパを描く場合、それが受験や対象を正確に描く事が目的なのであれば、アグリッパの胸像全体を入れなくてはいけません。でないと、印象や形が性格に伝わらないから。また、画面ギリギリはみ出るぐらいに収め、四角い画面の外側を鑑賞者に意識させるのと石膏像の迫力や存在感を最大限に強調する。


そうではなく目的が自分が見つけた新しい発見や驚きに向いているのであれば、全体を入れるなんてことに囚われては、いけません。自分の驚きや発見に忠実に自信を持って、描いてください。大事なことは、何を描きたいのか、何を伝えたいのかと言うことです。

 その上で、美しい曲線と直線の響き合いや粗密の関係、色彩の調和などがある訳です。もちろんそれは、前回お話ししたマチエールでも起こります。何を行うにしても自分自身が何をしたくて、何に向かっているのか明確にしておく事が必要なのです。


 

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